本記事は、以下のシナリオのネタバレを一部含みます。通過済みの方がご覧ください。
・夜の蛙は眠らない
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時は遡り先月、下記のようなツイートを見たんです。
推理ロジックが薄いマダミス作品を「RP重視」と称する傾向には疑問を感じる。感じるけど、推理要素をあまり重視しない作品は実際かなりあって、それ自体は悪いことではないけど、作者自ら「本作は推理軽視です」とはさすがにいえない問題があるので根深い。とにかく推理とRPは対義語ではないのよ。
— ちゃな(ゲームブック作家) (@ChanaGame) 2022年2月7日
とても共感しました。どちらかというとGMをやることが多い私ですが、上記ツイートに当てはまってしまうなぁと思うシナリオも少数ですが見たことがあります。このツイートの内容自体にも様々な意見があり議論が交わされていると思います。
ですがそこは一旦置いといて、私はこの時「RP重視って何だ?」という疑問を持ちました。RPことロールプレイはマダミスやTRPGにおける非常に大事な要素ではありますが、それを重視しているシナリオとしていないシナリオにはどんな違いがあるんでしょうか。
恐らく、その定量的な定義(?)は存在しておらず、作者の思想として「このシナリオはRPを重視することでより楽しくなる」と考えて設定しているものだと思います。しかし、以前私が書いた記事のように、結局RPはご自由にどうぞであってゲームとしての結果には関係ないんだよね?って人もいるのではないでしょうか。
そこで今回ネタバレを含むシナリオなのです。通常マダミスでは犯人当ての正解不正解でエンディング分岐や点数計算をしますが、このシナリオでは「答えのない選択」をプレイヤーに迫り、その結果によって「どちらも正解でどちらも不正解」なエンディングに分岐します。
つまり、「あなたはそのキャラとしてどう考えますか」というRPにおいて最重要となる部分を、作品の結果に紐付けているのです。例え演じるのが苦手な人でもRPというものに慣れていない人でも、その瞬間だけは完璧なRPをすることが出来ます。
個人的には凄く納得の行くシステムだと思ったし、だからこそ「夜の蛙は眠らない」はこれからも色褪せることなく好きなんだろうなって思います。
ちなみに、この考え方で作られている作品は他にも見たことあるんですよね。ですが、敢えて言わないことで「私の通過済みシナリオに同じ要素があるかもしれないし、ないかもしれない」というネタバレ回避の意を込めて、以上とします。
余談
実は「RP重視シナリオにはこういう要素よくあるよね」っていうのを色々書いてたんですが、通過済みシナリオと照らし合わせてネタバレにギリなり得ると思ったので全カットです。機会があったらね。